余命宣告された人が行うべき5つのこと
余命宣告されたとき、多くの人やそのご家族はその事実を受け入れることができずに、現実から目をそむけたくなります。ただし、目を背け続けても良いことがおきるとは限りません。余命宣告に向き合っていくということを決めたのであれば、やるべきことは明確です。このコラムでは余命宣告された人が行うべき5つのことについて解説します。
余命宣告をされたとき行うべき5つのこと
・誰に力になってもらうかを考える
・身の回りの整理整頓を行う
・残された時間でやりたいことをリストアップする
・感謝を伝える方法を模索する
・ゆっくりと人生を振り返り、自分史を綴る
誰に力になってもらうかを考える
まず、誰に力になってもらうかを考えましょう。余命宣告といっても、病状などは人それぞれで、家族構成や周囲の状況も人それぞれです。
自分が余命宣告をされたことをどのようにうちあけ、誰に力になってもらいたいかについて考えていく必要があります。
ただし、余命宣告された人と接するのは、接する側にも大きな不安とストレスがかかります。誰に頼ることができるのかをしっかりと見極めましょう。見極める方法は以下の通りです。
余命宣告を告白し、力になってもらう相手の見極め方
―自分が不安定なときも支えてくれる心の余裕がある人か
―金銭的なものを託すことができる信頼のおける人か
―その人にも“頼れる人”がいるか
身の回りの整理整頓を行う
身の回りの整理整頓は病気やケガを患ってから着手できていない人が多数です。そして、余命宣告をされたから整理整頓をはじめるのも、周りも気を遣うし、積極的になれないという人も多いはずです。
ただ、身の回りの整理整頓は、普通に暮らしていく中で誰でも行う日常の作業です。そして、整理整頓をすることで、思考が整理され、すっきりする効果もあります。
断捨離などが流行して今でも整頓術の本が売れ続けているように、整理整頓は周りの荷物だけではなく、心を整える効果があります。「お迎えの準備をする」というネガティブな意味ではなく、自身と向き合い、思考を整理する意味でも整理整頓を実施しましょう。
そして、身の回りの荷物以外にも、自分の財産についても整理する必要があります。証券口座やネットバンキングなど、そのままにしていてはいざというときに家族が困る財産がある場合には、しっかりと紙などに書き起こしておきましょう。
デジタルデータでIDやパスワードを管理すると流出のリスクがあります。財産関連のものは面倒でも「紙」で管理して信頼できる人にその場所を共有するのが良いでしょう。
残された時間でやりたいことをリストアップする
余命宣告をされた場合、自分に残された時間が明確になります。残された時間が明確になった分、やりたいことがその時間内でできるのか、やりたいことが今の状況で叶うのかも明確になります。いつかやりたかった、お金がたまったらしたかったことなど、本当にやりたいことは何なのかをリストしてみましょう。
やりたいことリストのコツ
① とにかくツラツラとやりたいことを書き出していきます
② 今すぐできること・誰かの力を借りたらできること・お金があったらできることに分けて区分しましょう
③ リストを眺めながら自分の中をみつめなおし、リストを完成させていきましょう
力になってくれる人がいたら、その人にリストを共有するのも良い判断かもしれません。何か実現できるものがないかを考えていきましょう。
感謝を伝える方法を模索する
人生の最後を看取った経験を多く持つ看護師さんなどは、多くの人が感謝を述べながら最後を迎えるとおっしゃっています。人生がどのようなものであっても、感謝を伝えたい相手がいる人は多いものです。
感謝を伝える方法は病状などによっても様々ですが、誰に感謝を伝えたいのか、どのように感謝を伝えることがその人を思いやることができるのかについて考えていきます。
余命宣告された方が感謝を伝えるおススメの方法は手紙です。手紙が書ける状態であれば、文章に綴るのはとても効果的でしょう。直接会って伝えられない場合は、手紙に思い出をたくさん残して、相手に感謝することでその人との関係性を大切にしたい思いが伝わっていきます。
ゆっくりと人生を振り返り、自分史を綴る
余命宣告をされた方が多く取り組むのが自分史です。自分の人生のストーリーを振り返りながら、どのような経験をしてきたのか、どのような挫折を乗り越えてきたのか、何が幸せの瞬間だったのかを年表に記しながら振り返っていきます。
簡単な自分史の書き方はネット上にも多く展開されています。おススメは自分史ワークシートを活用した方法になります。
そして、完成した自分史をデザインして残しておきたいという方も多くいらっしゃると思います。療養している場所などの関係で今までの友人と直接会ったりすることができない場合、またネット上の友人がいる場合には、自分史をウェブサイトに残しておくことが効果的です。冊子化する場合には家族などは閲覧できますが、友人などに展開しづらいこともありますし、気を使わせることもあります。いつでもスマホでワンタップすることで思い出を振り返ることのできる自分史ウェブサイトの表現方法で、人生のラストを前向きに語っていく人もいます。
まとめ
余命宣告をされたとき行うべき5つのことは以下のとおりです。
・誰に力になってもらうかを考える
・身の回りの整理整頓を行う
・残された時間でやりたいことをリストアップする
・感謝を伝える方法を模索する
・ゆっくりと人生を振り返り、自分史を綴る
いかがでしたでしょうか?自身や家族が人生のラストに真剣に向き合うとき、どうしても前を向けないこともあります。ただ、身の回りを整理整頓し、自分の人生を静かに振り返り、感謝を伝える毎日を過ごすことで、残された1日1日が輝いてきます。
余命宣告された方にお勧めの書籍・体験記
人はいつか最後を迎えます。
それが人よりも早いか、遅いかはその人の運命に他なりません。
あなたのライフストーリーが誰かの心を動かすこともあります。今回あげた「余命宣告された人が行うべき5つのこと」が皆様のお役に立てたのであれば幸いです。